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しらす干しを赤ちゃんにあげてはダメ?!塩分だけじゃない。干物が離乳食に向かない理由。

赤ちゃんの離乳食ではおなじみのしらす干しですが、実際はいつから食べさせてもよいのでしょうか。西原式離乳食の観点からまとめます。

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「干物は、塩抜きしたら赤ちゃんに離乳食としてあげても大丈夫?」

ほっけの干物やアジの干物にちりめんじゃこ。。。干物は、独特の風味があり美味しいですよね!日持ちもするのでありがたいです。

そんな便利で美味しい干物ですが、塩抜きさえすれば赤ちゃんに離乳食として与えてもよいのでしょうか?

 

答えは、ずばり、「NO!」です。

 

塩分量が多いから?

塩抜きしても赤ちゃんには硬いから?

 

どちらの理由でもありません。

いくら塩抜きをしても、いくら長時間かけて柔らかく煮ても、干物が赤ちゃんにはお勧めできない理由があります。

なぜよくないのか詳しく見ていきましょう!

実は、しらす干しは赤ちゃんには向かない食材だった!?

一般的な離乳食のレシピ本では、生後5〜6ヶ月から塩抜きしたしらす干しを赤ちゃんに与えてもよいとしています。ベビーフードでもしらす干しを使った製品も多く、手頃に使えるしらす干しを利用した離乳食レシピも多く紹介されているため、離乳食といえばしらす干し!といった印象さえある方もいるかもしれません。しかし、実は、しらす干しに関しては2歳半以降でもあまり勧んで与えるべき食材ではないのです。

 

しらす干し(ちりめんじゃこを含む)は干物です※1。魚や肉の干物は製造の過程で動物性たんぱく質が劣化します。劣化した動物性たんぱく質には有害物質のアミンが含まれてしまうため、問題となります。しらす干しの他、にぼしも干物なのでにぼしでとったお出汁も控えましょう。授乳中であれば、母乳に影響するため母親もスルメ干しやビーフジャーキーといった動物性の干物を控える必要があります。なお、旬の時期に出回る生しらすであれば加工がされていないため、西原式離乳食で白身魚を摂取してよいとされる2歳〜2歳半以降に加熱して与えても大丈夫です※2

 

  ※1しらす干しもちりめんじゃこもどちらもイワシの稚魚を加工したものですが、加工の工程で少し乾燥させものをしらす干し(水分の含有量が高い)、より乾燥させ日持ちを長くさせたものをちりめんじゃこといいます(水分の含有量が低い)。

 ※2西原式離乳食では、1歳以降にコーンスターチや片栗粉をとろとろに煮たものや白米の重湯で離乳食を開始し、1歳半以降ににんじんや大根、2歳以降から豆腐など豆類の植物性タンパク質、2歳半以降から白身魚や鶏ささみの動物性タンパク質といったように、通常指導される離乳食よりも非常にゆっくりと進めるのが好ましいとされています。西原式離乳食についてはこちらの記事にも詳しく書いてありますのでご参考にされてみてください。

 

参考:ベビーフードでは離乳食の野菜が足りない?!旅先での野菜の摂取量が気になるときは、、、 - YOROZU KOSODATE

干物が体に悪い影響を与えた事例

ケース1

お母さんは世界一の名医』/西原 克成/東洋経済新報社

人間の基礎的な健康を取り戻し、医者いらずで子どもを病気から守る方法を紹介している本です。鼻呼吸をする、片噛みをやめ両方の歯で30回噛んで食べる、冷たい食べ物を摂らない、正しい寝方をする、といったことを気をつけるだけで、喘息やアトピー、潰瘍性大腸炎等がステロイドに頼らず治った事例が紹介されています。妊娠中や一歳未満の赤ちゃんが気をつけることも書かれており、西原式育児がトータルでわかりやすく書かれています。

こちらの本の中(p.148)で、皮膚の疾病の治療として片噛みを治すためにガム療法を指導していた52歳女性が、自分なりにガムの代替としてスルメを使い、症状が悪化してしまった例が紹介されています。スルメの変性したたんぱく質が原因でじんましんのような状態になってしまったのです。 

ケース2

からだの自然治癒力をひきだす食事と手当て』/大森 一慧/サンマーク出版

食べ物の力や手当て法で家族の健康を支えるための薬に頼らない療法が書かれている、自然療法のバイブルともいえる一冊です。

こちらの本の中(p.58)に、幼年期から一日に十数匹にぼしを毎日食べ続けたことで、小学1年生で1分間に1回トイレにいくという一日に数百回の頻尿になり、さらには色素細胞にまで影響が及び小学校低学年で髪の毛が真っ白だったという男性の事例が紹介されています。にぼしは虚弱体質だったことを心配した両親がよかれと思って食べさせていました。のちに玄米と野菜を中心とした穀物菜食に切り替えたことで数ヶ月でトイレが1時間に1回程に減り、成績もアップし、白髪も目に見えて少なくなっていったそうです。

こちらの本では食べ物の陰陽バランスの観点から、陽性の動物性であるにぼしを食べ過ぎたことで動物性のカルシウム過多になったことが問題の症状の原因であるとしており、食事内容を変え陰陽バランスを整えたことで症状が改善されたという見解で事例を紹介しています。

しかし、現代は動物性の食品を口にすることが多く、よほど気をつけていない限り陽性過多になっていることがほとんどなので、干物であるにぼしの変性したたんぱく質が症状の原因の一つであった可能性も考えられるのです。

2つのケースの共通点

上記の2つのケースは、肌に疾病があったり虚弱体質であったりして免疫が低下している状態で動物性の干物であるスルメやにぼしを日常的に多量に摂取してしまったことで問題症状が現れてしまっています。大人でさえ症状が出てしまうので、内臓が成長しきっていない2歳半未満の子供であればなおさら動物性の干物を与えない方がよいと言えるのです。しらす干しもにぼしと同じく干物ですので、2歳半以降であったとしてもむやみやたらに与えず、少量に抑えて与えるべきでしょう。

絶対に食べちゃダメなの?

しらす干しは干物だから与えちゃだめ、にぼしのだし汁もだめ、、、西原式離乳食を実践していると、あれもだめ、これもだめで、一体何を食べさせて良いのか途方にくれてしまうこともあります。ここで一つの指針として、まずは「健康のために無理に多く食べさせる」ということをしないように意識してみてはいかがでしょうか。2歳半未満の子供であっても、よくないとされている食品が外食先や旅行先で大人からの取り分けに混ざってしまうこともあるでしょう。よほどのアレルギー体質でなければ、少量をたまにの摂取であれば体に影響しないかもしれません。しかし、しらす干しや煮干が「カルシウムが豊富だから」などといって健康のためにと日常的に過度に摂取することは避けるように心がけましょう。

まとめ

・白身魚は2歳半以降はOKだが、しらす干しは動物性の干物のため2歳半以降であっても少量にするべき。

・にぼしのだし汁は動物性干物のためおすすめできない。

・動物性の干物を常用するのは大人にとってもあまりよくない。

 

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