ベビーサインを実際に赤ちゃんに教える際のちょっとしたコツや、赤ちゃんがなかなかサインを覚えてくれない時のチェックポイントや裏技を前回の記事ではご紹介してきました。
今回は、ベビーサイン教室とファーストサイン教室の双方に通った経験から、私自身が実際に使ってみて便利だったサインの一例をご紹介していきます。
第一回▶︎教室に通わないといけないの?〜自分でもできる!ベビーサイン!(1)〜 - YOROZU KOSODATE
第二回▶︎サインを決めよう!〜自分でもできる!ベビーサイン!(2)〜 - YOROZU KOSODATE
第三回▶︎ベビーサインは教え方が重要!教え方のコツや裏技も!?〜自分でもできる!ベビーサイン!(3)〜 - YOROZU KOSODATE
第四回▶︎本当に使えるサインの実例公開!〜自分でもできる!ベビーサイン!(4)〜 【このページ】
こんなに便利!ベビーサインのある生活。
娘が覚えてくれて便利だと感じたサインの実例です。我が家で使っていたサインもあわせてご紹介させていただきます。
<トイレ><待ってて>
私は、「<トイレ>に行くからちょっと<待ってて>ね!」と、毎回必ずサインをしてからトイレに行っていました。後追いが激しい時期でも、このくらいの時間でママが戻ってくる、という目安が赤ちゃんなりに見通せるので、ちょっとの時間待っていてくれるようになります。<待ってて>のサインはキッチンですぐに手が離せない時など日常の多くの場面で使えるので非常に有効です。しかし、ここで一つ注意点が。<待ってて>を使った後には、必ず「待っててくれてありがとう〜♪」と、大げさなほど感謝を示しましょう。まだ何も話せないような赤ちゃんであっても、「ありがとう」と言われるのは嬉しいものです。「なんかよくわからないけど、待っていたらほめられた!」という経験を繰り返す事で、「必ずママは自分のもとに戻ってくる」「待ってるとほめてもらえる」という信頼関係が築かれ、赤ちゃんはしばらくの時間待つことができるようになります。逆に、<待ってて>を乱用したり<待ってて>のあとに感謝を示さなかった場合は、「待ってたっていいことないじゃん」と、<待ってて>というサインに対してよくないイメージがついてしまうことも考えられます。<待ってて>とありがとうはワンセットで使うようにしましょう!(私の場合は、ありがとうはサインでせず、口頭で言うだけでした。)
<トイレ>…アメリカ手話の「t」をつくり、軽く振る
サイン動画⇨https://www.signingsavvy.com/sign/T/5839/1
<待つ>…手に顎をのせ、窓越しに何かを待ちわびているようなポーズ
サイン動画⇨https://cgi2.nhk.or.jp/signlanguage/enquete.cgi?dno=6003
<痛い>
<痛い>のサインを知らなかったとしても、子供は痛かったら泣いて知らせてくれるものです。でも、転んで泣いている子どもに「痛いの?」と聞いて、<痛い>のサインをしなかったら、びっくりして泣いているだけで痛くはないんだな、とわかります。また、目に見える怪我だけでなく、お腹が痛い、頭が痛いなども教えてくれると親としては助かるものです。痛い部分、例えば足が痛かったら足の痛い部分、お腹が痛かったらお腹の痛い部分でこのサインをしてくれるようになると痛い部位が直接わかるので大変便利です。
<痛い>サインの動画⇨https://www.signingsavvy.com/sign/PAIN/4048/1
<チェンジ>
おむつ替えのたびにこのサインを見せます。おむつ替えに協力してくれたらすかさずありがとうと伝えます。おむつを替えて欲しいと自らサインで知らせてくることも。→のちのトイレトレーニングにつながります。
娘は、おむつ替えの時だけでなく、テレビの番組を換えてほしい、音楽を換えて欲しいときなどにも、この<チェンジ>サインを流用し、自ら使いだしました。
<チェンジ>サインの動画⇨https://www.signingsavvy.com/sign/CHANGE/3112/1
<手伝って>
これを教えたら、一日に何度も娘からこのサインが登場しました。届かないものをとってほしい、靴下履くのを手伝ってほしいなど。これを知らない赤ちゃんは、ただただ泣いて知らせるか、諦めるしかなかったのかもしれません。少し大きくなって2歳頃になり、何か困っていそうなときに「ママが手伝おうか?」とサインをしながら聞くと、自分でやりたい時は首を振り、手伝って欲しい時にはこのサインをしました。なんでも最初から手を出さずに、何を手伝って欲しいかを見極めるのにも役立ちました。
<手伝って>…両手を開いて胸にトントンあてる。正式なアメリカ手話ではないが、幼い子供が「ヘルプ」の意味で使う。
<お片付け>
いつも本棚の本を全て出してぐちゃぐちゃにしていた娘。ある日、<お片付け>のサインをしながら本を本棚にしまっていました。本を片付けるたびに「<お片付け>しようね〜」と言っていた私の真似なのでしょう。娘の成長が嬉しいと共に、わざわざ<お片付け>のサインをしながら片付けている娘が可愛いかったです。
<片付ける>サインの動画⇨https://www.signingsavvy.com/sign/CLEAN%20UP/532/1
<外に行く>
公園に行きたいなど。ああ、お家遊びあきちゃったのね、とすぐわかります。2歳にもなるとこのサインもしなくなり、勝手に靴を履いて玄関で待っていたりもするのですが。
<外に行く>…自分を指差した後に外を指差す
<お水(喉乾いた)>
喉が渇いているのか、お腹が空いておっぱいが飲みたいのかの違いがわかると大変便利です。喉が渇いているだけならお水(我が家は2歳になっても人肌の温度の白湯ですが)をあげればいいので、おっぱいの回数を徐々に減らしていきたい時期にも有効です。飲むための<水>とお風呂やプールなどの飲まない<水>を分けて教えることもできます。例)飲む水をストローの仕草、飲めない水は、アメリカ手話の「W」で表すなど。
<お水>…人差し指を一本立てて唇を前に突き出し、ストローで飲むような仕草をします。「喉乾いたからお水ちょうだい!」の意味です。
<食べる>
食べたい気分なのがすぐわかるため助かります。2歳3ヶ月の現在も、ごはんの時間になると「べー!(食べる)」と言いながらキッチンにきて三食必ずこのサインをしています。私がそばにいない時でも、夫が「食べるのサインしてるよー!」と教えてくれます。
<食べる>サインの動画⇨https://www.signingsavvy.com/sign/EAT/151/1
<ヘリコプター>
意外や意外。女の子だしどうせ興味ないだろうな〜と思いつつ教えたサインでしたが、お買い物の途中やお散歩中にベビーカーに乗っている時に、ヘリコプターのサインをしょっちゅうしてました。「え?ヘリコプターなんてある?」と、娘のサインで後から私が気づいたことも何度もありました。このサインを教えていなかったら、ただベビーカーの中で退屈していたかもしれません。何も考えていないようで、子どもなりに「あれはなんだ?あっちのはなんだろう?」と、興味があるのだろうと思いました。
<ヘリコプター>サインの動画⇨https://cgi2.nhk.or.jp/signlanguage/enquete.cgi?dno=2012
<バス>
女の子だしきっと興味ないだろうと、通る車を全部<車>で教えていました(笑)
しかし、バスがよく通るので<バス>を教えたところ、バスが通るたびに喜んでバスのサイン。ちゃんとバスも区別して認識していました。勝手に自分の尺度で興味がないだろうと決めつけてはだめですね^^;
<バス>サインの動画⇨https://cgi2.nhk.or.jp/signlanguage/enquete.cgi?dno=1877
<一緒>
これはいまだに激しく使ってます。娘は「一緒に行く!」の意味で、パパが仕事に行くときに、必ずと言っていいほどしています。他にも、「上の部屋に行くけど一緒に行く?」と聞くと、一緒に行く気分の時はサインをして、遊びに夢中で「別に〜」な時は、サインをしません。なので、短い時間ならそのまま遊ばせておくことも。
<一緒>サインの動画⇨https://cgi2.nhk.or.jp/signlanguage/enquete.cgi?dno=2367
<汚い>
赤ちゃんって、お風呂の排水溝など、触って欲しくないところに限って気になって触りに行きたくなっちゃうんですよね^^;
そんな時は、「そこはバッチッチ〜だよ〜!」と言いながら、表情でも汚さを最大限に表現しながら<汚い>のサインを見せます。うんちが出た時も、娘からこのサインで知らせてくれます。(正式なうんちの手話もありますが、<汚い>のサインで通じていたので特に教えませんでした。)
<汚い>サインの動画⇨https://www.signingsavvy.com/sign/DIRTY/546/1
<危ない>
お風呂で滑りそうな時などに、「危ない!あ〜びっくりした〜」といいながらこのサインを娘に見せていました。そのうちに、滑りそうになった時や転びそうになった時に<危ない>のサインを自分からするように。ある日、子供向けの音楽ショーを初めて見に行った時に、会場で娘一人だけが終始ギャン泣きに。恐怖に染まった顔で、何度もこの<危ない>のサインを繰り返していました。初めてのショーで、暗闇や大音量や照明が怖くて、とっさに<危ない>のサインをしたのでしょう。その時は<怖い>というサインを教えていませんでした。
<危ない>サインの動画⇨https://cgi2.nhk.or.jp/signlanguage/enquete.cgi?dno=3079
ベビーサインが「伝える」「伝わる」という喜びを知るきっかけに
ベビーサインを通して、「赤ちゃんなのにこんなことまでわかってるの!?」と驚かされることもたくさんありました。「わんわん」も「にゃーにゃー」も言えなくても、犬も猫もしっかり区別して認識して、サインで教えてくれます。ベビーサインを習得した赤ちゃんは、ものの名前だけでなく、自分の意思や気持ちも上手に伝えようとしてくれ、更にママ側の意思もちゃんと受け取ろうとしてくれるのです。
みなさんもベビーサインのある生活を楽しんでくださいね!
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